伝統芸能を携えて全国各地を巡る旅日記

伝統芸能を上演する民族歌舞団「花こま」の活動をお知らせいたします!

矢臼別平和盆踊り〔北海道別海町〕

「新曲さくら」は、日本古謡の「さくら」をもとに創作された曲です。「桜」は日本を代表する花で、昔から春を迎える花として愛され、親しまれてきました。しかし、かつて「桜」の花を軍国主義の象徴として利用し、日本を侵略戦争の道へ引き入れ、国の内外に大きな不幸をもたらしました。「天皇のためには、桜のように潔く散るんだ」と「桜」を用いて天皇に命を捧げる美徳を軍人勅諭では説いています。また、「大和魂をもつ日本に生まれた男子ならば、戦では『桜花』のように散れ、それが歩兵の本領だ」などとも唄われました。玉砕の事を「サクラ」と表現もしました。日本軍の武器や兵器には「桜紋」が入っていました。軍国主義思想を美徳として国民に受け入れてもらえる方策として「桜」がこの様に使われた事を残念に思います。だからこそ私達は、真の平和を築き、心豊かな国を自らの手で作り上げ、反省も含め未来に向かう思いを「新曲さくら」に込めて歌っています。今や、矢臼別平和盆踊りに欠かせない大切な一曲となっています。

演目:新曲さくら

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