猿の場合、群れを一旦離れると、もう二度とその群れには戻れません。ましてや小猿に至っては死活問題です。お猿の鉄平君は、そのはぐれ小猿でした。そんな小猿を育て、芸を仕込み、お互いの生活に役立てるというのは非常に理にかなったものでした。それでも鉄平君にとっては、どうも楽しくは無いようです。ましてや、お客さんの前に出るという事が「意味不明?」の様です。お客さんの圧力に負けて、親方の指示を拒絶した時の仕草に、会場はどっと沸き返ります。今日は、あやさないといけない人形の赤ちゃんを、放り投げてしまった時の会場の沸き返り様と言ったら、決して子ども達の反応に負けていませんでした!
演目:水口囃子、寿獅子、秋田大黒舞、猿まわし、そーらん節