伝統芸能を携えて全国各地を巡る旅日記

伝統芸能を上演する民族歌舞団「花こま」の活動をお知らせいたします!

福島県富岡町を訪ねて

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震災復興、震災支援へと、
災害が起きる度に沢山の人々が心を寄せてきました。
しかし、どんなに思いを寄せても、
4年もの間、まるで時間が止まったまま、
地震が起こり、津波を受けたその日のままの地域があります。
言わずもがな放射能による理由からです。
ひとつの道路を境に、
除染を行い帰宅準備をしている地区と、
帰宅困難の地区とに分けられています。
富岡町のシンボル、夜森(よのもり)公園桜並木は健在でした。
でも、その北側は帰宅困難地区で、
立ち入り禁止という厳重なバリケードが張り巡らされています。
人の姿などまったくありません。
風光明美な土地柄で、
青い空、美しい街路樹、気持ちのいい爽やかなそよ風。
人間の五感では感じられない汚染が、
生活、絆、日常、故郷、安心を奪いました。
計測された数値でしか現状を知れません。
地震津波、その上に放射能
宇宙に何度も人間が行き来するこの時代にあって、
地上の放射能除去がこんなにも難しいものなのだろうか?
私達の科学ってこんなにも不公平なんだろうか?