伝統芸能を携えて全国各地を巡る旅日記

伝統芸能を上演する民族歌舞団「花こま」の活動をお知らせいたします!

一技入魂(福島県福島市)

原発事故から7年半、福島第一原発事故による原子力緊急事態宣言は今も発令中です。原子炉からは毎時約9万ベクレルの放射能物質が空中に放出され、海にも流れ出ています。国や福島県が打ち出した2017年の大規模な避難解除は、原発問題がすっかり解決したからではありませんでした。避難解除とは、年間の放射線量が20ミリシーベルトを下回るという基準で行われるために、事故前の放射線量まで下がってない事に、不安を感じる人はたくさんおられます。逆に、年間20ミリシーベルト被爆を住民の皆さんに押し付けているんじゃないかと、胸が痛みました。(日本の平均放射線量2.1ミリシーベルト

演目:水口囃子、寿獅子、そーらん節、南京玉すだれ、車人形

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一技入魂(福島県福島市)

福島県内では、原発事故後に3000台設置されたリアルタイム放射線測定システム(モニタリングポストシステム)のうち、避難区域外に設置された2400台を撤去する決定がされました。これについて、子育て世代の母親たちが中心となり、各自治体の首長に会って必要性を訴えたり、議会に対して継続配置の意見書を国へ提出するよう請願・陳情を行っています。各自治体は、住民に向けた説明会を行っていますが、どの会場でもほとんどが撤去に反対する声ばかりだという事でした。

演目:水口囃子、そーらん節、南京玉すだれ、寿獅子

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今、私達にできること(福島県川内村)

原発事故で全村避難され、帰村され2年が過ぎました。志田村議は、「私達より、今の若い人達、その孫子までもがこの村で元気で暮らして行けるのか、皆さんに、ぜひそれを見届けて欲しい」と語ります。全品放射能チェックで異常なしの地元野菜を、一般店頭価格より安い値段での販売や、焼き鳥販売など、職が無いこの村で、どのように自立して営んでいけるのか日々奮闘しておられます。この日は、郡山仮設住宅時代に被災者支援を続けて来られた皆さん、こまの会の皆さんと一緒になって、川内村の皆さんに喜んで頂こうと一緒に伺いました。昨年は、「えっ、もう終わり?」と言われたので、今年は2時間演目で伺いました。

演目:寿獅子、南京玉すだれ、新曲まんざい、もちつき×2臼

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平均年齢90歳、その秘密とは!(兵庫県神戸市)

こちらの老人ホームの平均年齢を伺い、ビックリしました!何と!90歳だそうです!しかも、皆さんお元気で、ベッドではなく、ちゃんと椅子に座っておられます。時代は変わりました。今日は、職員の方に玉すだれに挑戦して頂き、皆さまの健康と幸せを願いましたが、もう今日は、その職員の方に私達が食われてしまいました!吉本興業現役合格かと思うほどの才能、仕草、観察力、上手いアドリブなどなど、施設の職員の方というのは、本当に優れた才能の持ち主がおられますね!だ・か・ら!平均年齢が90歳なのか!ん~納得!

演目:水口囃子、寿獅子、南京玉すだれ

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なぜ、残したいのだろうか?

明治34年開業、兵庫県最古の芝居小屋、出石(いずし)永楽館(えいらくかん)で、出石高校芸術鑑賞会がありました。最古といっても、昭和39年に一度閉館をして再度開業された歴史があります。「猿まわし」も然りです。機械化、技術革新、デジタル、グローバル化などにより、ほんの50年前を感じさせるものが無くなってしまいました。今だからこそ、残しておきたい風景、芸能、人のつながり、色、空気が見えてきたようにも思います。そこには儲かる儲からないでは推し量れない別の基準があるようです。ある意味、時代に抗う大人の姿を生徒の皆さんに見て頂いたような感じがしてなりません。先生、劇場職員の皆さん、そして生徒の皆さんが、「本当にいい機会になりました」と喜んでおられました。

演目:水口囃子、寿獅子、南京玉すだれ、猿まわし、サムルノリ

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夏の思い出(福島県三春町)

福島県郡山市の近くに三春町(まはるまち)があります。お盆は、公演ができませんので、それを利用して、盆踊りを見に行って来ました。趣のある街並みの中、櫓から盆踊りのお囃子が演奏されていました。大太鼓1つに締め太鼓が5つ。太鼓と笛の伴奏で唄います。最初は違和感のある演奏だなと思ったのですが、というのも、笛の音程と唄の音程がずれていると感じたからです。しばらく演奏を聞いていくうちに、逆だなと思いました。この微妙なずれがとてもいい、心地いい、懐かしさまで感じる、これが本来の日本人の感覚じゃないかと思うようになりました。そういえば、祭りの笛の演奏だって決して同じ音階じゃなかったのを思い出しました。子どもの頃より、学校や身近な音楽などは、ほとんど西洋音階なので、それに慣れて来てしまっていた自分を感じました。三春町の演奏に、何故かほっとした自分がありました。

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つぶされそうなくらいの期待の大きさ(福島県郡山市)

東日本大震災から7年が経ちました。私達にできる事は、未曽有の被災を経験した皆さまを忘れず、通い続ける事かなと思い、福島県の知り合いを尋ね続けて6年目となります。今年も可能な限り公演させて頂きます。さて、今日は、デーサービスの皆さんを尋ねました。3年前にも伺ったところですが、利用者、職員の方も大幅に変わられ、初めての方もおられたのですが、歓迎の仕方が尋常じゃない!期待の大きさにつぶれそうなくらいの熱烈歓迎ぶりでした。公演中、お花が飛んで来るは、飛んで来るは、人形で会場を回ると、お金を模した首飾りを掛けて下さり、まるで健康ランド出演の、旅の一座の様でした。拍手拍手、掛け声で、興奮収まらぬ時間を過ごしました。

演目:水口囃子、寿獅子、南京玉すだれ、車人形

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